地震、台風、豪雨、そして突然のパンデミック――予測できない災害が、いつどこで起きてもおかしくない今。私たちはこれまでの大規模災害から多くのことを学んできました。
災害は、ある日ふいにやってきます。そのとき家族を守れるのは、私たち自身の「とっさの判断」と「日ごろの準備」だけ。
私たちの小さな家族は、逃げる・伝える・助けを呼ぶことができません。
私たちが“声”になり、“盾”になり小さな命を守るのです。
愛犬、愛猫などのペットと一緒に避難することは、決して特別なことではありません。家族の一員として当然のこと。だからこそ、“うちの子”を守る備えを、今日から少しずつ始めましょう。
この記事では、実際の災害現場で起きたことや、小さな家族たちのリアルなエピソード、そして明日からでも始められる防災の工夫をまとめています。
「使う日が来なければ、いい」―――でも、もしその日が来てしまったとき、この子たちを必ず守れるように。「今、地震が起きたらどうなるだろう?」をイメージしながら一緒に考えていきましょう。
- INDEX
- 1. 実際に起きた災害とその教訓
- 2. “うちの子仕様”で備えよう ―うちのこ備蓄リスト
- 3. 迷子や一時あずかりに備えよう ―うちのこ情報カード
- 4. 自宅の安全対策と重要な避難訓練
- 5. 避難所に行けないかもしれない、その時どうする?
- 6. “備え”は愛
INDEX
- 1. 実際に起きた災害とその教訓
- 2. “うちの子仕様”で備えよう ―うちのこ備蓄リスト
- 3. 迷子や一時あずかりに備えよう ―うちのこ情報カード
- 4. 自宅の安全対策と重要な避難訓練
- 5. 避難所に行けないかもしれない、その時どうする?
- 6. “備え”は愛
INDEX
- 1. 実際に起きた災害とその教訓
- 2. “うちの子仕様”で備えよう ―うちのこ備蓄リスト
- 3. 迷子や一時あずかりに備えよう ―うちのこ情報カード
- 4. 自宅の安全対策と重要な避難訓練
- 5. 避難所に行けないかもしれない、その時どうする?
- 6. “備え”は愛
◉INDEX
1. 実際に起きた災害とその教訓
1. 実際に起きた災害とその教訓
1. 実際に起きた災害とその教訓
突然やってくる災害。そのとき私たちは「何を優先すればいいのか」を一瞬で判断しなければなりません。大切な家族と一緒に避難できるのか。この小さな画像はどうすればいいのか。迷っている時間はありません。
命を守る行動は、「イメージしていたか」「知っていたかどうか」でも変わります。
過去に起きた災害から学び、備えることで、命を守る何よりの防災に繋がりますので、多くの命と向き合うことになった過去の災害をいくつかご紹介します。
どの災害も、この小さな家族と暮らす私たちにとって、他人事ではない出来事ばかりです。
- 【近年の主な災害】
- ▶ 2011年3月14:46 東日本大震災
- ▶ 2016年4月14日 21:26熊本地震
- ▶ 2019年9月9日 未明 台風15号
- ▶ 2024年1月1日 16:10能登半島地震
【近年の主な災害】
- ▶ 2011年3月14:46 東日本大震災
- ▶ 2016年4月14日 21:26熊本地震
- ▶ 2019年9月9日 未明 台風15号
- ▶ 2024年1月1日 16:10能登半島地震
- ▶ 2011年3月14:46 東日本大震災
- ▶ 2016年4月14日 21:26熊本地震
- ▶ 2019年9月9日 未明 台風15号
- ▶ 2024年1月1日 16:10能登半島地震
事 例
◉ 2011年3月14:46 東日本大震災 ―同行避難の必要性が広く認識されたきっかけ
津波や原発事故によって広域避難・長期避難が求められ、犬や猫などのペットを一緒に避難できない問題が社会的に浮き彫りになりました。
『避難所に入れてもらえない』『車中泊で熱中症になった』『置いていくしかなかった』方の報告は多数あがり、保護された子たちの中には、再会できず命を落としたケースもありました。
▶ 同行避難の必要性は明らかですが、避難所の受け入れ体制が未整備な現実もあります。飼い主の備えと地域の理解、両方が必要でした。
- ◆2016年4月14日21:26 熊本地震 ―車中泊、避難所トラブル、熱中症の事例多数
-
余震が続く中、自宅に戻れず車中泊を選ぶ家庭が続出。犬や猫などのペットを受け入れ避難所が少なく、避難生活も長期間に。炎天下の車内で過ごす中、熱中症やストレス、鳴き声によるトラブルが多数発生。飼い主の健康被害もあり、小さな家族と一緒に無理なく避難する方法の模索が課題になりました。
→ 車中泊の過酷さを想定し、選択肢を複数持っておく準備が必要となります。一時あずかり先や親族宅など、事前に相談しておくと安心です。
◆ 2019年9月9日 未明 台風15号 ― 停電と断水で情報が届かない孤立の怖さ
千葉県を襲った大規模停電では、猛烈な暑さと断水、家屋損壊、そして情報が遮断されました。避難所の場所や給水情報がインターネットで発信されても、肝心の被災地には電気が通っておらず情報が届かないという致命的な状況に陥りました。
このとき多くの人々が孤立し、命を守る行動が遅れました。そして犬や猫などのペットも、暑さやストレス、食料不足の中で苦しみました。
→ 特に犬は汗腺がほとんどないため、熱中症のリスクが人間よりも高く、備えの重要性があらためて浮き彫りになりました。
◆ 2024年1月1日 16:10能登半島地震 ―孤立・寒さ・長期避難生活の厳しさが浮き彫りに
元旦に発生、最大震度7。津波・火災・インフラ寸断と複合災害となりました。高齢化率の高い地域では集落ごと孤立し、支援が届くまでに時間がかかりました。犬や猫などのペットを受け入れ避難所が限られ、寒さの中で屋外や車内で避難生活を送る家族も多く見られました。
→ 地域による避難環境の差は大きく、防寒・長期避難・孤立への備えが必要でした。最新の災害として、今後の防災の参考にすべき重要な事例となりました。
2. “うちの子仕様で備えよう ―うちのこ備蓄リスト(わんにゃんローリングストック)
コロナ禍の外出制限の際、フードやペットシーツが品薄になって慌てた経験はありませんか?災害時にはさらに物流が止まり、欲しくても手に入らない日々が続きます。
備蓄は『命をつなぐ準備』です
特に、病気の子・療法食が必要な子・定期的な投薬が欠かせない子にとっては、すぐに代用がきかないものばかり。だからこそ“わが子仕様”での備えが大切です。
では、「何を、どれだけ準備すればいいの?」
たからものでは、過去の災害事例と動物たちの生理・衛生的なニーズをもとに、【うちのこ防災チェックリスト】を作成しています。
【たからもの防災備蓄リスト(一部)】
- ✔ 水(ペット用保存水や軟水)※人と共有可能
- ✔ ペットフード(ドライ・缶詰・療法食等、ウサギは牧草ペレット等)
- ✔ フードや水飲みの皿、シリンジ
- ✔ お薬・サプリ(持病がある子は多めに)
- ✔ イレ用品(シーツ、おむつ、猫砂)
- ✔ 食器、シリンジなど食事補助具
- ✔ ウェットティッシュ(ノンアルコール)、除菌シート、消臭剤
- ✔ タオル・ブランケット(アルミ・カイロブランケット等)、防寒・保冷グッズ((※酸欠状態になるため使い捨てカイロ不可)
- ✔ キャリー(リュックタイプが便利)・ケージ・リード・ハーネス・ペットシューズ(犬・猫)
- ✔ おもちゃ・おやつ(ストレス軽減のため)、歯ブラシ、うちのこメモ帳
- ✔ 洗濯ネット、蚊取り線香
- ✔ ごみ袋(大・小)、ガムテープ(布)、新聞紙、段ボール、ハサミ
📄《たからもの備蓄リスト》のダウンロード(ダウンロードリンク設置)
《MEMO》
●防災ストックは「2週間分」が目安
●飲食料品やフードは消費しながら買い足す「ローリングストック」方式
※ローリングストック…ふだん使っているものを少し多めに買って、古いものから使いながら備蓄を回していく方法。「ペットの防災」と聞くと、特別なものを用意しなければと感じがちですが、いざというときに備えながら、日々の延長で備えられます。
「うちの子にはこれが必要」「この子はこれが苦手」という日常の気づきこそが、最大の防災!『無理なく』でも『確実に』今からできることから少しずつ始めてみましょう(^O^)
3. 迷子や一時あずかりに備える「情報カード」
災害時、はぐれてしまったり、飼い主がケガや体調不良で大切な犬や猫などペットの世話ができなくなることも。また、家の中にいても、体調不良や不在などで他人や、保護してくれた方にそのままあずけるケースも考えられます。
防災カードやレスキューカードは、「もしも離ればなれになったら」の時に命をつなぐ情報カードです。
名前・連絡先・性格・持病・必要な薬、かかりつけ医、食べ物の好みまで、飼い主にしかわからない情報をカードにまとめた1枚は、まさに「命をつなぐ情報」。いざというときに支えてくれる“小さな紙の味方”となります。
「外用のカード(A.防災カード)」と「家用の引き継ぎシート(B.引き継ぎ情報シート)」この2つをそろえ備えてくださいね!
【A】防災カード(携帯型)
首輪・キャリーバッグ・避難袋につけて持ち歩く、手のひらサイズの情報カードです。突然誰かにあずける時や保護された時にも、最低限必要な情報が伝わります。迷子になっても発見者が対応しやすくなります。
【防災カード記載例】
- ●飼い主の氏名・連絡先
- ●愛犬愛猫などの名前・年齢・性別・種類・特徴・家にいるペット数
- ●持病・常用薬・フードの種類・食べられないもの
- ●かかりつけ動物病院名前・連絡先
- ●気をつけること(性格や癖、苦手なものなど)、注意点
- ●写真の貼付や備考メモなど
📄《たからものオリジナル「防災カード」》ダウンロード(ダウンロードリンク設置)
※「防災カード」という名称は一般的に人間用(高齢者・子ども・障がい者など)でも使われています。ペット用ではまだあまり浸透しておらず、名称は各団体や自治体でまちまち。「防災カード」「情報カード」「災害時連絡カード」「迷子防止カード」「ペットプロファイル(英語圏)」などとも称ます。
【B】引き継ぎ情報シート=ペットレスキューカード(家庭保管用)
自分に万が一のことがあったときに備え、うちの子が取り残される自宅に残しておく詳細なケア情報シートです。
犬や猫などのペットが家にいること、どこにいるか、必要なケアなどを明記しておくことで、保護や救助者の助けにもなります。
- 【引き継ぎ情報シート(カード)記載例】
- ●フードの種類・食べ方・薬の量・病歴・動物病院の情報など、生活に必要なことを記載
- ●救助された時にも目につきやすい場所(冷蔵庫、玄関、バッグなど)に保管
- ●飼い主が入院、行方不明、長期不在になった際も、他の人がきちんとケアできるようイメージして作ります
📄《たからものオリジナル「引き継ぎ情報シート」》ダウンロード(ダウンロードリンク設置)
<自作で作って冷蔵庫や玄関に!>
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- <✍ 実際に役立った事例>
- こうした情報があるかないかで、迷子のままになるか、温かいケアを受けられるかが分かれる事例です。
- ◆東日本大震災
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この大震災の時は離れ離れになってしまったケースが多く、飼い主の名前も、連絡先も、持病も分からず、保護された後も再会できなかった動物が多数いました。
逆に、首輪やケージに「名前・住所・電話番号・性格・かかりつけ病院」などが書かれたカードが付いていた子は、身元がすぐ分かり、数日後に無事に再会できたという例も報告されています。
- ◆2024年能登半島地震での事例
-
保護された犬の首輪に手書きのメモがくくりつけられ、そこに書かれた「名前」「性格」「食べ物」「飼い主の電話番号」が保護先に伝わり、最終的に無事に再会できました。
4. 自宅の安全対策と重要な避難訓練
おうちの家具の転倒防止、窓ガラスの飛散防止フィルムなど、室内環境を見直しましょう。ケージやベッド周辺の安全確認も重要です。また、日常的にキャリーやハーネス、ケージに慣らしておくことも、避難時の混乱を防ぐ備えになります。
「家の中にも、うちの子にとっての“地雷”がある」
大きな揺れが起きたとき、家具が倒れてくる。ガラスが割れて飛び散る。棚から落ちた物がうちの子を直撃したり、閉じ込めてしまうこともあります。
実際、熊本地震ではケージごと倒れて脱出できなかった犬、割れた食器の破片で足を切った猫の例が報告されています。“家の中だから安全”とは限りません。
今できる準備
🟠 家の中での安全対策チェック
- ✔家具の転倒防止(L字金具・耐震マットなど)
- ✔窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る(割れても飛び散らない)
- ✔高い場所に重いものを置かない
- ✔ケージ・ベッド・フード皿の周囲に倒れそうな物を置かない
- ✔地震で扉が開かないように、ストッパーをつけておく
- ✔非常灯(懐中電灯・足元灯)をうちの子の動線に設置
- ✔ガス漏れに備えて、ガス感知器も設置(人も犬や猫などのペットも守る)
🟠 キャリー・ハーネスの“日常化”
いざ避難!というとき、キャリーに慣れていない子は入ってくれない、鳴いて暴れる、逃げてしまう――実はこれが一番怖いんです…。
また、避難所では多くの人が集まり生活します。犬や猫にとっても慣れない環境はストレス。避難所の雰囲気や音、他の動物との接触など、日常の中では体験しない状況が次々と起こります。
「普段からハーネスをつけてお散歩」「キャリーにおやつを入れて“いい場所”と認識させておく」「知らない人と接する機会をつくっておく」など日常の遊びの中での“練習”が大きな鍵となります。
🟠 避難訓練は“人と愛犬・愛猫でセットで!”
- 《今からでもできる小さな備え》
人間の避難訓練だけでは不十分。愛犬や愛猫と一緒に、
- ・避難ルートや近隣避難所、犬猫同行避難の可否を調べておく
- ・避難袋や備蓄品の位置確認
- ・キャリーの持ち運び時間の感覚
- ・水道水の汲み置きや浴槽の水を張っておく
- ・カセットコンロやポータブル電源など生活グッズ確認
- ・迷子札やマイクロチップ、健康手帳などの整備
-
など、“本気で”やってみてくださいね!
避難当日、パニックになっても体が動くかどうかは、「一度でもやったことがあるか」で決まります。
5. 避難所に行けないかもしれない、その時どうする? ―「避難先や一時あずかりの確保」
環境省は「同行避難(ペットと一緒に避難すること)」を原則としていますが、自治体によって対応もばらばら。避難所ごとに動物の立ち入りに制限や、鳴き声やにおい、アレルギーなどを理由にトラブルになるケースもあるため、そもそも行ってみたら「ペットは入れません」と言われた例も少なくありません。
🟠 避難所以外にも複数の選択肢で命綱を
どこに頼めるか、住所・連絡先を紙で書いて防災袋に入れておきましょう。
預かってもらえる期間、条件(室内飼育限定など)も話し合っておきましょう。
どこに頼めるか、住所・連絡先を紙で書いて防災袋に入れておきましょう。
預かってもらえる期間、条件(室内飼育限定など)も話し合っておきましょう。
- • 動物受け入れ可能な「指定避難所」や「福祉避難所」
- → 自治体の防災担当や動物愛護センターに確認(HPや電話チェック)
- • 親戚・信頼できる友人宅
- → 特に持病や性格、アレルギーや投薬の有無を事前に伝えておく
- • をあらかじめ共有しておく
- • かかりつけ・近隣の動物病院
- → 「一時預かり」や「災害時対応」の可否を事前に相談
- • ペットホテル/ペットシッターサービス
- → 自宅避難時の支援にもつながる
🟠 実際に使える情報網もあります!
• LINEオープンチャット「ペットと避難」
→ 飼い主同士が情報交換しながら、災害時の避難情報をリアルタイムでシェアしているグループ。「どこが受け入れてくれる?」「どこが断られた?」など生の声が集まります。
📱 検索:「ペットと避難 LINEオープンチャット」で参加可能
• 地域のボランティア団体や動物支援NPO
→ たとえば「どうぶつ防災ネットワーク」や「アニマルレスキュー」など
地域単位でペットの預かり・搬送支援を行っていることがあります。
• 自治体の防災マップや「ペット防災マニュアル」
→ 地元の市役所・町役場に確認。「ペット同行避難」に関する資料が配布されている自治体も増えています。
「ここは動物大丈夫かな?」そんな不安がゼロになることはないけれど、“今のうちに確認しておく”だけで、選べる選択肢が増えて、心もぐっと軽くなります。
6. “備え”は愛
災害は、いつどこで起こるかわかりません。でも備えがあることで、迷わず動けることがあります。本当は「役に立たないまま」の備えが一番幸せ。
それでも、避難袋、情報カード、引き継ぎシート、そして普段の声かけや慣れさせておく訓練……そのすべてが、あなたの小さな家族に「大丈夫だよ」と言ってあげられる材料になります。
大きなことじゃなくて大丈夫!今日できる小さな一歩を、今から始めてみませんか❤
<過去のある災害でのこと>
自衛隊による救助活動中、直下は氾濫した川。かろうじて屋根の上に避難していたご夫婦が、大切に抱えていたのは愛犬でした。
「この子は家族ですか?」
自衛隊員のとっさの問いに、迷いなく「はい!この子も家族です」と答えたことで、その子も一緒に無事に救助されました。
とっさのときに「家族」と言えるかどうかは、日頃から「この子を家族として守る」と心に決めているかどうかにかかっていますよね。
だからこそ、日々の備えには「モノ」だけでなく「気持ち」も含まれます。
この子は家族です。だから守る準備をする。
それが、いざというときの「とっさの力」につながるのだと思います。
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※参考:J-CASTニュース(2015年9月11日)
https://www.j-cast.com/2015/09/11245039.html?p=all
関連記事
災害時 どうする!?どうしよう…:https://dev2023.takaramono.shop/columns/disaster/
準備はできてる?そろえておきたいペットの防災&備蓄アイテム
:https://dev2023.takaramono.shop/columns/save-stock/
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コロナウィルスによる突然の外出自粛は、飼い主様にもペットのワンちゃんネコちゃんにも大変なストレスでしたね。
厳しい制限の無い地域であっても、いつものようには買い物に出にくく、行ってもお店は品薄で、フードやペットシーツなど心細かった人も多いのではないでしょうか?
コロナウィルスは徐々に落ち着きつつありますが、再度の自粛や、あるいは災害によっても、また同じように物流が滞ることが無いとも言い切れません。
経験をした今だからこそ、冷静に「ペットのための防災と備蓄」を今一度考えてみませんか?
ペット用の備蓄が必要な理由
突然猛威を振るったコロナウィルス。
まだわからないことも多く、対処方法も手探りの状態が続きます。
一旦落ち着いたかに見えても、秋冬にはコロナ第2波が来るかもしれません。
コロナウィルスだけではありません。
そもそも日本は地震が多い国です。
各地で火山活動が活発になったり、たびたび震度5クラスの地震も起きています。
阪神淡路大震災や東日本大震災の経験者の話を自分の環境に置き換えてみると、のんびりしてはいられません。
また、夏から秋にかけては台風が多く、特にここ数年は大きな台風が続けて接近・上陸し、被害も甚大化しています。
大きな地震が起きた時や台風の直撃を受けた後は、報道を見た誰もが不安になり備蓄を求めてまとめ買いに走るため、さらに品不足が顕著になります。
日常が戻って、生活用品や海外からの輸入品が安定供給されている今からがペット用備蓄を見直す好機です。
何をどれだけ備蓄するか。
ここで慌ててはいけません。
実際に役に立つものかどうか考えずに、ただ漠然と買い集めても意味がありません。
外出制限が発生した場合、諸外国の例をみると、3週間から4週間が多いようです。
これを目安にして約1ヶ月分程度用意しておくといいでしょう。
ペット用備蓄リスト/防災カード
次は頭に入れておきたいペット用備蓄リストの例です。
普段の生活に必須
お水
・おしっこトラブルなど不安があるワンちゃんの場合は、軟水を用意しておくとより安心。
※人用で共有できます。
ペットフード
・手作りの場合も念のため準備を。缶詰タイプがベター(水分豊富で保存もききます)
(病気の子)薬・サプリ
・フィラリアや心臓病の常備薬など、多めに処方してもらいましょう。
ペットシーツ・おむつ
・清潔のために。いざというとき人間も何かしら利用できます。(手つかずが1袋あると理想的)
その他
・歯ブラシ・トイレットペーパーなど
ストレスなどの対策
おやつ
・ストレス回避にも役立ちます。
室内で遊べるおもちゃ
・手ぬぐいや靴下で引っ張りっこの代用も。
シャンプー
・蚊、ノミ、ダニ対策。
除菌用品
・除菌シートなど。排泄後等の清潔保持に。
※使い慣れたものがあれば多めに買っておくと良いですが、保湿成分は長期間保存しておくと揮発してしまうので定期的に使うように。
トレッドミル
・ずっと室内にいると運動不足になります。
ストレスを軽くするためにもあると良いかもしれません。
インフラ障害復旧遅れ対策
お風呂のお水
・抜かないこと。(同時に災害や停電が起こる可能性もあります)
※ペットが浴槽へ落ちないよう十分な配慮が必要です。
蚊取り線香
・臭いが抑えられたペット用のものがおすすめ。
※エアコンが効かず窓を開ける際などに必要になります。
ごみ袋・小さなポリ袋
・ごみ回収が遅れる可能性があります。ポリ袋は、人のおむつのように小さく分けたほうが匂いを抑えられます。
「自分に何かがあったとき」を考えておく
飼い主である「自分に何かがあったとき」を考えておくことも、大切な家族を守るために必要なことです。
飼い主様が家に戻れない緊急時、自宅にペットが居ることを知らせてくれるカードや手帳などを準備しましょう。
見落としがちなのですがすぐに準備できるものです。

カードや手帳には、一時的な預け先や、かかりつけ医、既往歴、薬などワンちゃんネコちゃんに関することを記載しておきます。
ペットレスキューカードは写真入りで手作りしてもいいし、無料で公開しているサイトもあります。

いざという時のためにぜひご利用ください♪
印刷して使ってね♪(ラミネートがおススメ)
◉アニコム防災PROJECT
アニコムでは防災手帳をダウンロードできます。
ワンちゃんネコちゃんにとって大事な情報をメモしておくことができます。
こちらも簡単に準備できるので、ぜひ作ってみてね。
https://www.anicom-sompo.co.jp/special/bousai/ ⇒
◉ドコノコ「迷子探し」
ペット交流サイトやアプリも便利です。
ドコノコは、迷子になったら近くにいる人が探してくれるなど、困った時に助けてもらうこともできます。
遠くに住むワンちゃんたちを見守ることもできるので、登録しておくとお互いの役に立つかもしれません。
https://www.dokonoko.jp/lost-child ⇒
こうしたものを準備しておけば、家にワンちゃんネコちゃんがいることを誰かに知ってもらうきっかけにもなります。もしもの時に備えて、ペットを守る環境を整えておきたいですね。
備蓄とあわせてペットを連れての避難についても、あらかじめ調べておきましょう。
◉環境省HP 備えよう!ペットの災害対策
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2711a/pdf/05.pdf
ペットの避難先や預け先の確保を忘れずに!
ペットを飼っていない人やアレルギーを持つ人にとっては、かわいいペットも迷惑に感じます。
排泄物や鳴き声も慣れていないと、閉鎖された空間ではかなり不快なもの。
ストレスの多い避難所では、ささいなことでトラブルになりかねません。
今できる準備
ペットを連れて避難が可能な避難所を調べておく。
車中泊を考えている場合は、シミュレーションしておくと慌てずに済みます。
いざという時に、ペットだけ預かってもらえる団体や知り合い、動物病院に近況を相談しておく。
特に持病がある子は、その病気に慣れている人に預けたいですよね。
ペットと非難する心構えなど、防災セミナーを受けておく。
自分だけでは気づけないことや新しい取り組みなど、役に立つ知識を得られます。
緊急避難する時は慌てているので、自分や家族とペットを連れ出すことで手一杯になります。
非難にも備えるために備蓄を小分けにして、普段から車に入れておくのも有効です。
※暑さなどで傷むものはおすすめしません。
まだまだ日頃からできるペットの災害対策
地震が起きる時に飼主様がいつも一緒とは限りません。万が一夜中や留守中に起きた場合のことも考えてみましょう。
家具の補強
ワンちゃんネコちゃんのケージやベッドなど、いつもいる場所にテレビや棚が倒れる・物が落ちてくることはありませんか?
部屋の中で自由にしている場合でも、揺れていることで動揺して普段より周囲に気が回らず、逃げられないかもしれません。
棚を固定したり、窓ガラスが割れても飛び散らないようにフィルムを貼っておくなど。
※少しでも考えられる被害は少なくしておきましょう。
避難訓練
非難が必要な時の移動やシェルターで過ごす際に、ケージが必要です。
ストレス軽減のため、普段から使用してケージやキャブへの恐怖心を払拭しておくことができれば安心です。
またネコちゃんの場合もリードが必要です。リードに慣れていない子は練習しておきましょう。
リードよりも、身体をしっかり受け止めるハーネスのほうがおすすめです。
ワンちゃんはリードをつけて、知らない人や犬がたくさん集まる建物を想定して練習しておく。
※興奮して逃げたり咬んだりしないよう注意してください。
ネコちゃんはハーネスをつけてキャリーバッグに入れ、外の音や車内の雰囲気に慣らしておく。
※ネコちゃんはパニックになって暴れることもあります。ケガや脱走に注意してください。
まとめ
災害が起きた時、ペットたちも雰囲気を感じとって不安になります。
外出自粛や避難所での生活が長くなるほど、飼い主様の力が必要になります。
まず何よりも大事なことは、飼い主様の健康、そして次が備蓄になります。
100%とはいかなくても、普段から準備しておくことで心の負担はかなり軽くなります。
ワンちゃんネコちゃんのために、ぜひ準備しておいてください。
本当は「役に立つ日」が来ないことが一番です(‘◇’)ゞ
[参考資料]環境省HP
備えよう!ペットの災害対策
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2711a/pdf/05.pdf